食器もインテリアに含まれる派

 私はインテリアとはその空間に存在するもの全てが含まれるものだと考えています。

 家電用品でも機能性とインテリア性の双方を求めたいと思いますし、キッチンにしても引き出しの取手1つにしても、拘れる環境ならば思い切り拘りたいものです。

 最近は雰囲気にテーマ性のあるショップやカフェなどが沢山出来て、そういうお店に出会う度、こんな所まで拘って統一感を出している、と感心したり普通はあまり考えない組み合わせの絶妙なバランスに勉強させてもらったり新たなお店に足を踏み入れる事にとても楽しみを感じます。

 先日たまたま国の登録有形文化財の昭和初期建築の洋館を改装したレストランに連れて行って貰った時の事。
 ネットで調べているとステンドグラスが素敵で、和と洋の絶妙な組み合わせが評判のようで、食事もさることながら室内も楽しめそうで期待していました。

 素晴らしい堂々たる洋館、というにはこじんまりとした建物で、細い路地に何気なく建つどこか懐かしい外観と、象徴として語られるステンドグラスは古いながらも綺麗で、店内にもその空気はきちんと続いているようでした。
 たまたま、少し前にリニューアルしたそうで、店内の照明などは探し出すのに1年もかけたという気合の入れよう!
 特に手の込んだ感じの照明ではなく、どちらかと言えば存在感が薄いものでしたが、納得の出来るものを探し出す意欲は素晴らしいと思います。

 その日は殆どのメニューが既に終わっていたのか、洋食のセットしかないと言う事でしたので、それをお願いしました。
 出てきたのはスープにワンプレートのフライやロールキャベツやサラダなどが盛られたもので、それにデザートと飲み物が付くものでした。

 二階席などで会食の席を予約しコース料理を頼んだとしたらどうだったのかはわかりませんが、私が少しがっかりしたのは、食器が見事に浮いていてミスマッチとしかいいようがなかった事です。何と言いますか、感じとしては気安く入れる街の定食屋さんのおかずを大胆に乗せる白地に藍色の模様入り・・・どちらかと言えば何処にでもある基本和柄系のお皿というごくごく家庭的なお皿でした。
 もしかしたら、その食器は代々使われていたものだったのかもしれませんし、名のある名匠の作であるのかもしれませんが、ワンプレートでこの器はそこだけ和食屋さんのランチメニュー、もしくは定食屋さんの日替わりセットを凝縮したような異空間を作り出しているようでした。
 照明に対するこだわりの10%でもいい。食器にも拘ってほしかった。
この店の雰囲気を壊さずに提供できるワンプレートなら探せばそれこそ数日もしないで見つかる筈です。

 後でコース用の写真をちらりと見ましたが、そちらは惹きつけられる程ではないにしろきちんと場の雰囲気に合わせたフォーマルなものでした。
 一度は行ってみたかったので、行けて良かったのですが、大分時間が過ぎた今でも、そのお店の感想を言葉にしようとすると、アジのフライと千切りキャベツにマカロニサラダがてんこ盛りになった和皿がぐるぐると頭の中を回ります。

インテリアにこだわりを持つ友人知人はいますが、みな、マグカップ1つにもその意識が表現されている事が多いのに対して、料理のプロが働くお店で、しかも売りの1つが文化財としての建物にあるのであれば、その二つを繋ぐ器にもバランスを考えて選んでもらえたらもっと素敵な時間が楽しめた筈、と思うと少し残念です。

川島織物セルコン

キロニー

リリカラ

トーソー

ニチベイ

Ichige Interior Service

YKK AP

MADOショップ

2016年11月

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